2023年、私は、邦楽ジャーナル誌で『尺八の聖地』を連載しました。尺八ゆかりの地を再訪し、文献を紐解き、また聖地の関係者にインタビューを行ううちに、古典曲への理解が深まっていきました。特に聖地を守り続けている方々に お話を伺えることは、無常の喜びでした。
連載を終えて、私はこの貴重な経験をぜひ尺八で、コンサートで表現したいと思いました。 そこで思い浮かんだのが、尊敬する写真家 竹田武史さんでした。竹田さんの作品は、 聖地・辺境地での長期取材・撮影によって、その「場所」と「人」を描き出すところに大きな魅力が あります。そこで今回、竹田さんに「尺八の聖地の」の写真を撮り下ろしていただくことにしました。 そして公演では、その写真を舞台に投影していただき、直接お話も伺います。
演奏曲は、京都明暗寺系統の「古伝巣籠」、博多一朝軒系統の「山越」、明暗真法流の「三谷ノ曲」。一節切曲の復曲。正倉院尺八(復元楽器)での唐楽。伊豆旭滝ゆかりの「瀧落」。そして、最後に自作新曲を演奏します。 以上盛りだくさんの 内容ですが、「尺八の聖地」を巡り経験したことを、音・写真・対談でお伝えできればと思います。
【タイトル】
第6回 小濱明人 尺八リサイタル『尺八の聖地』
【開催日】
2024年11月30日(土)開場13:30 開演14:00
【会 場】
東京都 杉並区 sonorium(ソノリウム)
(東京都杉並区和泉3-53-16)永福町駅 徒歩9分
【料 金】
前売4,000円/当日4,500円
【問合先】
小濱明人リサイタル事務局
【曲目】
古典本曲 「古伝巣籠」
古典本曲 「山越」
古典本曲 「三谷ノ曲」(明暗真法流)
一節切曲 「さがりは~六の手」(復元楽器による)
古代尺八 「王昭君」(復元楽器による)
対 談 小濱明人×竹田武史
古典本曲 「瀧落」
新 作 「題未定」(小濱明人作曲)
【出演者】
小濱明人(尺八) ゲスト=竹田武史(写真・対談)